「今日の縦じまは薄いな…」ティラピアの話しです
「今日の縦じまは薄いな…」
僕はペットを飼っています。といっても、お散歩もしつけも必要ない、魚です。金魚でもなく、ただの魚です。
家に帰宅し、急に部屋の電気を付けると、いつもの体の黒い縦じまが薄くなっていたり濃くなっていたり。調べてみるとこいつは”ティラピア”という魚らしいです。
僕は昔、犬を飼っていたことがあり、それはそれは、とてつもなく大変でした。室内犬でしたが、短い毛は抜けて衣類や部屋中毎日毛だらけだし、朝晩の長距離散歩に…体の弱い犬種だったためすぐ病気にもなるし、ペットホテルに預けたら病気になって帰ってくるようなメンタルも弱い犬でした。
そんなことから、ペットなんて二度とごめんだ!なんて思っていましたが、3年ほど前友人に、面白い釣り場があると誘われ、行ってみるとホントにドブ?のような狭い水場があり、ザリガニや小魚がたくさん釣れるからというので、幼いころを思い出し?釣りを楽しみました。
そこで釣れたのが5センチほどのティラピアでした。その時は確か、ちくわの欠片で釣れましたが、友人いわく”タバコのフィルター”でも釣れるような雑食らしいです。
すぐに死ぬだろな、と思いながら飼い始めてもう3年。体長も15センチほどに成長。水は水道水でも大丈夫ですし、餌をやり忘れてもピンピンしてるし、毎日狭い水槽の中をぎゅいぎゅい泳ぎまわっています。
僕が水槽に近づいて行くだけで近くに寄ってきて口をパクパクさせて…可愛いのです。そして餌はかつお節。家で初めての餌がかつお節だったため、喜んで食べている姿から、いつのまにか「かつおさん」と呼んでいました。
ですが、そんな私の癒しのペットも、ネットで検索したら、お皿に美味しそうに盛り付けされた写真ばかりたくさんでてきます。原産地はアフリカと中近東らしいのですが食用の魚で、海外ではイワシやサバなどと同様に一般的な食材として流通しているそうです。
第二次世界大戦後の食糧危機においては、貴重なたんぱく源として注目もされていたようです。
えらいぞ!かつおさん!!
友人が家に遊びにきては、ソテーにするか!?といわれ、どんどん美味しそうに成長するかつおさんですが、僕は食糧危機になっても、かつおさんはペットにしておきたいと思う今日この頃です。